油水分離装置のFAQ

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タイヨーエムテック株式会社
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Q1:Qポットが液面の変動に追従して表層の液(油)を吸い込むのは何故?
Qpotは、上部のドーナツ状のフロート部分と伸び縮みするジャバラ部分で構成されています。フロート部は、ジャバラ内部の水の浮力で水面に浮かんでいます。
ポンプでジャバラ内の水が吸いだされますと、フロートの浮力がなくなり、ジャバラが縮みます。
ジャバラが縮むとフロート周囲の表層の水分や油分がQpot内に入り、再びジャバラが伸びます。
この繰り返し作用で、水表面の油脂などを積極的に回収することができます。また、水位の変動や波がある水面でも吸い込み力は変わりません。

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Q2:Qpotは他の浮上油回収装置とどこが違いますか? どんな特徴がありますか?
代表的な浮上油回収装置には、ベルト式スキマー、ディスク式スキマー、ロープ式スキマーがあります。いずれも表層の油をベルトやディスクなどに付着させて、回収する原理です。 このタイプは、付着力の弱い低粘度の油を回収を苦手としています。回収スピードの比較試験結果をごらんください。
またスキマーの主要部品のベルトやディスクに切粉などが付着して傷が無くななります。SpeedMS.jpg

Q3:Qポットは、広い水面にも使用できますか?
ポンプの能力とQpotの大きさ次第で広い水面にも対応できます。 標準品としては口径85mm, 100mm, 150mmの3種類用意しています。Qpotは原理的には大きなサイズも製作可能です。また150φのQpotを複数取り付けることも可能です。
LinkIcon3QpoスクープロボPDF
Q4:Qpotの材質は、耐候性対薬品性はありますか?
標準品はNBRゴム性です。耐熱性、耐薬品性、耐候性に応じてCRゴム、バイトンゴムからも選んでいただけます。
LinkIconQポット素材の種類
Q5:水位の変動幅はどの程度まで使えますか?
Qポットの大きさによってストローク幅は違います。それぞれの仕様書をご覧ください。もっとも標準的な85φのQポットは100mmのストローク幅でご利用いただけます。またジャバラを2つ繋ぎ合わせることで200mmのストローク幅にも使用できます。水位の変動が200mm以上の場合はフロート付きQポットユニットをご利用下さい。LinkIconフロート付きQぽt
Q6:脱脂洗浄などの高温の槽で使用できますか?
可能です。ただし相当の高温の場合は、一部の部品を交換していただく必要があります。また、ポンプのベローズは消耗頻度が高くなります。
Q7: 強酸性の洗浄水でも使用できますか?
Qポットをバイトン製に、また分離槽を特注の塩ビ樹脂性に変更することで使用可能です。
Q8:切粉やカーボンが水面に多く浮かんでいます。詰まることはありませんか?
切粉やカーボンが多い場合は、ストレーナーをご利用ください。ストレーナーはフィルターケースなどで自作も可能です。
LinkIconトラブル対策.pdf
Q9:吸込が悪くなった!吸い込まない!
ベローズの寿命、ポンプに傷や切粉が溜まっているなど、いくつか原因があります。
LinkIconトラブル対策.pdf
Q10:分離して浮上しない油、エマルション化した油を分離回収したい
100μより小さな粒子径の油は、浮上分離するには時間がかかります。例えば密度0.9の菜種油の場合、10cm浮上する時間は、200μ径では60秒ですが、50μ径では15分以上かかります。
このような場合は、出来るだけ分離槽での滞留時間を長くする工夫や粗粒化の工夫が必要となります。
また、より小さなエマルションかした油の除去は、フィルターや吸着濾過の使用、凝集法などの利用をお勧めします。
ここの問題解決についてはご相談ください。
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Q11:排水処理施設の原水槽に小さな浮遊物質が、排水処理の負荷を高くしている
水中に微細気泡(マイクロバブル・ナノバブル)を放出させますと、微細な気泡が浮遊物に付着して強制的に浮上します。
浮上した浮遊物は、スクープロボで簡単に回収することができます。
また、遠心分離機を使用する方法もあります。
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